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  見解の相違
我々鑑定人が損害調査で現地に赴くと、現場の知識として、その物件の実務耐用年数をよく考察して保険価額を算定する。
 あくまでも評価済保険では無いから損害が発生したその地その時の価額または再調達価額である。今回は『保険価額』では無く『保険科学』いわゆるサイエンスとして議論する。
Science begins when you ask why and how.
 サイエンスが基本となるこの事例を残念なことに、木造建物は耐用年数が53年で有り、経年減価率が1.5%と決めきってしまっている御仁がいらっしゃる。(100%−20%)/53年=1.5%/年だということである。
 ところで、その53年の根拠は何なのか等、明確に答えて頂くならば、それも一つの見解として受け止めなければならない。過去にテキストとして、損保協会が発行していた建物経年減価率表から引用したなるコメントが有ればまだ納得できるが、そうでは無い場合が多い。一般にこうだという発言には困惑する。各社の評価参考資料に基づき、こうだとおっしゃる方もおられるが、その様な資料には必ず、実態に照らし合わせて慎重に評価をして下さいと記載が有る。
 それでは神社仏閣はどうなのか?はたまた神社仏閣に近い仕様の建物や豪邸,料亭の建物はどうなのか?それらの建物の耐用年数も53年で1.5%/年の経年減価率でいいのか?との疑問にぶつかる。
 明治時代に建立され、既に120年経過し、様々な手直しをし、ほぼ良好な建物として維持されている建物の耐用年数は53年でしょうか?
 保険を付保する際、この建物が後何年もつか鑑みれば、あと180年くらいは大丈夫だとする。すると300年の実務耐用年数で有り、
(100%−20%)/300年=0.27%/年であろう。
 この様なことを発言すると、ケースバイケースでレアな物件で有り、日常業務とは関係無い。ましてや弊社ではこの様な考え方は無い等、断言なさる御仁もいる。 別にそれはそれでいいのであるが、見解の相違についてはきちんとした対案を持って否定しないと、開いた口がふさがらない。被保険者にもそう説明するのだろうか?被保険者にはそれこそ、きちんとした根拠を説明する責任があると考える。上述の様に鑑定や査定はサイエンスすなわち学問であると定義すると、様々なケースを想定し、いろいろな意見を聴取して、研究,研鑚を重ねた上で、広いストライクゾーンにストライクを投げて、被保険者への理解を得られる様に努力をしないといけない。被保険者に対し、約款に書いてない理論を『弊社はこうだ』では済まされない。
 企業物件で被保険者の窓口として存在する経理部長にその様な決めつけ理論では通る訳もなく、事故分の支払い後、契約を切られて終わりとなる場合もある。
 不幸にして保険事故が発生した場合、適正な査定をして、適正払いをして、被保険者の了承を得られ、保険金が支払われ、保険契約が継続しなければ意味が無い。昨今、語られなくなった『死に金』になってしまう。
 木造の一構内複数物件の評価鑑定の依頼を受けた時、『平場鑑定』のご依頼ですねと答えると今現在は『平場鑑定』は死語として扱われおり、寂しい限りであった。10年前、70歳を過ぎたベテラン鑑定人が評価鑑定をなぜ『ひらば鑑定』というのかわからないが、昔からそう言っていたとの発言には驚愕した。
『焼場』の反意語が『平場』であるという保険業界の言葉の常識も今や
古すぎる考えかもしれない。
 ある代理店さんと保険会社の営業社員と現場に行った際,明細付契約で、#○○の物件は明らかに一部保険であるから、今回罹災は免れたものの将来何か事故があった際の為に保険金額の増額をしたほうがいい等のアドバイスは越権行為として、排除されたことがある。
 もちろん被保険者も含めて代理店の社長に言ったのであるが、同氏曰く『事故は起こらん』であった。それ以上は小生も発言を辞めたが、、、、 じゃあ、保険を勧めなければいいと思ってしまった。被保険者の事故が発生するリスクを分析して、適正な評価をして保険料徴収をすべきという正義感はビジネスの上では不要かもしれない。
 また一方で、ある評価鑑定を実施した物件でかなり大きな複数物件につき、敷地内に所在する屋外設備も評価して金額設定して評価鑑定書を提出したが、実際、台風で被害があった際に契約上、屋外設備装置は外して契約されており、屋外設備の被害は対象外となり、なぜか事故で立会いした他社の鑑定人からクレームが弊社に入った。
 弊社の評価鑑定書には明記しておいたのだが、屋外設備はなぜ外したのかとの質問であった。現実に何らかの事情で保険は屋外設備を除外して引き受けていたみたいで有り、そのことを小生に言われても困った。
 案の定、評価鑑定書には入れていたが、契約する際に外して契約したことを小生に説明してほしいとの依頼が来た。もちろん、丁重にお断りしたが、、、 外した本人が説明しろと言いたかった。小生に落ち度は無い。責任転嫁の典型的例である。保険業界の今後は新価保険ばかりで、適正評価は必要ない時代といわれるが、あくまで、未評価保険である限り、新価保険であっても、その再調達価額での保険金算出である。新価払いと再調達価額によって支払するというのは意味合いが異なる。この議論はまたの機会に、、、見解の相違とは誤解や理解の無さ,責任の所在を回避するために行われる一連のやり取りを集約した言葉かもしれない。                平成25年5月7日


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