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単純な疑問…その2 鑑定人の兼業いわゆる屯田兵
   20年程前、鑑定会社は業界の流れから、鑑定の仕事しかしてはいけない風潮があった。
   他の職業と兼業で鑑定の仕事をすることが著しく嫌われていた。 プロ代理店の人々も兼業を嫌われるから保険業にだけ専念しないといけない業界であった。
  なぜか自動車ディーラーや金融機関である銀行は兼業代理店公認の業界であった。  両社は何をしても責められない。
   20年程前、鑑定業だけでメシが食えず、建築業、いわゆる事故の 復旧工事を請負い二足の草鞋で会社経営をしていた。
   仕方がなかった。従業員に給料を出さないといけなかった。
   広域災害時には鑑定人を出せという保険会社の要望に応えたいが、 普段は鑑定人が余ってしまう。
   そこで保険会社のニーズに答える為、従業員(鑑定人資格保持者)2名には 通常通り鑑定の仕事をさせて、小生は現場監督として工事の施工を担当した。
   台風等の広域災害で鑑定人の不足については解消できた。
   しかしながら、当時所属していた鑑定団体から厳しく批判されて しまった。
   理由は簡単で、兼業は良くないという古い考え方であった。  法律上は問題無いし、会社の定款にも記載して国に届けて登記済み であったが。
   当時あまりにも批判が多すぎて建築工事は辞めた。
   令和の現在は鑑定事務所が下請けの鑑定会社を持って再委託したり 建築工事の施工もパクられて普通にやっておられる。
  まあ、別法人にしとけば尚更良いのであろう。
  先駆者は批判されるのが世の中である。
  33年程前、関西の鑑定事務所の社長が業界初の女性鑑定人を育成していたが、当時の古い考え方でその女性鑑定人は潰された。
  今そんな事をしたら女性軽視などと大問題にされる。
  またも先駆者は批判されるのが世の中である。
   現在は 女性鑑定人はいくらでも存在し、男性鑑定人よりも親切丁寧と顔が怖いといわれる小生よりも女性鑑定人の方が被保険者ウケし、 人気があるのである。
   不要になった工事用の道具,梯子,脚立,インパクトレンチ,工具,大工, 左官道具がヨド物置の中で眠っている。
  百人乗っても大丈夫のスチール製の物置である。
  違う、百人乗っても大丈夫は『イナバ物置』である。
  お後が宜しいようで…
  令和3年4月13日 
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