エブリワン 自分の行動の正当化
不景気の我が国も豊かな時代があった。 もう、あんな時代は来ないであろう。
20年程前、思案橋銅座ではナイトクラブという種類の高級な飲屋があった。 今でいうところのキャバクラの高級バージョンである。
天井にはシャンデリア,ミラーボール,内壁にはアロワナが泳ぐ埋め込まれた水槽 1脚当り400,000円超の本革張りのソファー等豪華で飲み代も高目の 高級クラブであった。 一人の美女を気に入ったお金持ちの御仁が毎日その店に来て A子ちゃんを指名し、閉店の1時まで居らっしゃる。
お店にとってはA子を独占されると他の客に迷惑が掛かるという 一般的な判断を超越してホットキーノ状態である。
この顧客は店にとって『カモネギ君』であった。50,000円/日×25日で 1,250,000円/月、固定売上が上がるのである。
そしてその御仁は『エブリワン』という和製英語の隠語で呼ばれていた。
更に『エブリツー』という顧客が居た。 丸いソファーに女性3人を指名してまさに『女をはべらして』飲んでいる。
そしてこの空間にほぼ毎日来店し、500,000円/月程金を落とすらしい。
ただし、会社の社長で多忙であり、滞空時間が短い。 2時間くらいで帰る。
事業に成功して金持っていれば豪遊できるんだ~。いいなぁ~。
この二人の御仁は店舗にとって上客であり、一般客の小生はうらやましくもあった。 旧〇〇火災のSC所長とこの店に一緒に行った際に事件発生。
仕事の話は最初の10分間で、酔った所長が店内のスタッフとチークダンスを始めたのである。 別に悪い事ではないが、『所長、大衆の面前でこの行為は良くないですよ。ここはいろんな保険会社の人達や弁護士達が来る店ですよ。 今まで築き上げた地位と役職が…』 …と一生懸命アドバイスした。
全く言う事を聞かない所長 …『ああ、この人終わった…一流の保険会社なのに…』
俺は関係ない。俺がそそのかした訳では無い。 ミュージック終了後席について、
所長said 『ハマベさん、さっきの人は男だよ(ニューハーフ)。だから何の問題も無い。』 そう、女装完璧の美しいフィリピンの男性と思った。
所長said『母親がフィリピンで父親が日本人のハーフでニューハーフだから 【ニュークォーター】だぁ。』
はっきり言ってなんの生産性も無い議論と無駄な会話であり、
1円にもならない事を丁寧に言葉を選んでお伝えすると
『ハマベさん、だって協定の時なんかさぁ、世間話1時間、本題30分だよ。 その世間話は何ら生産性が無く、無駄な時間だよね。だったら、酔って オ〇マとチーク踊ってたっていいよね。』
うーん、自分の行動の正当化である。
令和7年6月24日
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