例えば、自宅のプロパンガスが爆発して隣家の外壁サイディングや窓硝子等に損害を及ぼした時、隣人に対して損害賠償が発生するのではないだろうか?
失火責任法により、重過失ではない限り賠償責任は発生しないとつい考えてしまうが、あくまでも失火という火災が原因の場合であるから、失火責任法は適用されず賠償責任が発生し、隣家へ弁償しないといけない。
経験を積んだ人々が、じゃあ「フラッシュオーバー現象」や「バックドラフト現象」はある意味爆発だと言うかもしれないが、これはまず火床もしくは既に火柱が有り、火災となった後の一連の現象であって、約款的には爆発とは言わず、火災扱いでかまわない。
それではここで約款上の爆発とは何かと考える。 約款上は「破裂または爆発」と文言で気体または蒸気の急激な膨張を伴う破裂またはその現象をさし、これによって生じた損害を担保する主旨である。
言うまでもないが、凍結による水道管の破裂は温度低下による水の凍結による体積の増加による管の割れであり、破裂という表現は使われるが、約款上の破裂ではない(その為に積立生活総合保険では水道管修理費用保険金がある)。
参考 フラッシュオーバー現象とは 局所的な火災に因って発生した熱と可燃性ガスが部屋の中の天井直下に蓄積されていき、 だんだん高温になって燃焼範囲に入った時、部屋全体が一挙に燃え出し、火の海となる現象。
バックドラフト現象とは RC造の気密性の高い室内で火災が発生すると、室内の空気があるうちは火災が成長する。しかし、空気が少なくなると火災は鎮火した様な状況に陥る。こんな時に硝子が割れたり、不用意に建具を開けると新鮮な空気が室内に流入し、いっきに燃え上がり、爆発する現象。
「爆発」と「火災」は約款上、法律上、異なる事故形態である。
平成20年6月11日
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