焼場(やけば)の調査の時、なぜヘルメットが必要なのか?これは火災の現場調査に行く我々は身を以って体験できる。焼場では焼落した屋根瓦,土壁,炭化した材木や家財が床の上にうず高く堆石する、すると床の高さが300~400m/m増加して、天井高が低くなり、調査する鴨居や額縁に頭をガーンと打ち付ける事がしばしばである。もし、ヘルメットをかぶっていなかったらと考えるとぞっとする。
安全靴も必要である。カラーネイルで簡単に打ち付けたボードや化粧石膏ボードが床に錯乱しているが釘が上を向いている。通常の革靴では踏み抜いて大怪我をする。調査という仕事が優先し、血が出たまま放っておいてそこからばい菌が入り、最悪破傷風になる恐れがある。実際鉄板が入った安全長靴を履いていても鉄板の隙間から錆びた釘がささり、大変な目にあったことが過去に数回ある。焼けて被覆が溶けた銅線や針金が目を直撃することもある。目が悪くなくても眼鏡は必要である。
調査に向かう車両には常に水道水(ペットボトルに入れておく)と消毒用オキシドールを常備している。夏場の調査の為に「虫除けスプレー」をかばんに入れておく事も鑑定人としての知恵である。
実際に小生は現場で蜂に刺されて、かなり辛い思いをした経験がある。
画板とカメラとメジャーと電卓だけでは、現場調査はできない。真っ暗な現場ではライトがいるし、方向を考える為にもコンパスはいる。携帯用の傘,カッパもいつ必要になるかわからないので持っておく。小生は双眼鏡も常時携帯している。
現場で何が必要なのか?それは実際にその現場により異なるから、そこに行かないとわからない。だから過剰装備でもかまわない。転ばぬ先の杖である。
平成20年9月5日
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