7月の現場は暑い,熱い,厚い。Too hot. この時期、現場調査は暑すぎる。 被保険者の前であるから、弊社ユニフォームである作業着であっても 暑すぎる。現場にエアコンは無い。Tシャツで調査は被保険者に失礼であるから、作業着は脱げない。同行頂いた代理店の方はやはりお客様の前であるから背広で立会いしている。汗が滴り、タオルで汗をふきつつ小生の調査につきあった同氏は素晴らしい。汚れてもいい作業着の小生より体感温度は高かったはずである。 『現場は水物』であるから、いかないとわからない。調査しないとわからない。 現場は雨も降れば、風も吹く。傘をさして調査等できるわけもない。カメラのレンズが 曇って撮影が難しい等、誰も気にしていないであろう。 画板の図面に汗が滴り落ち、鉛筆が書けない。でもここは現場、文句は言えない。 頑張って調査しても結果が出ないと鑑定人では無い。 近年、この様な現場の大変さは鑑定人の評価の対象では無く、机に座った鑑定事務所経営者が評価されているのは現実である。 同業他社で同期の鑑定人がここ20年、現場立会いしていないと告白された時、 もうこの御仁は経営者であって、現場の人では無いと考える。 それが悪いというわけでは無く、その様な人々が現場のノウハウを指導することには適していないということである。損害額の考えの理論,道筋は指導できるが 現場における長さの測定方法や全体を把握する能力,技術論は衰退していると思う。スポーツの解説者がその過去の輝かしい成績のみでテレビで喋るが、その人が立派な監督や立派な指導者になり、次のアスリートを育成できるかは別問題である事に似ている。 極論的発想で批判され易い小生ではあるが、保険業界における鑑定人の現場での技術向上を考えれば、いかに経営者であっても、現場に赴き続けるつもりであると考えている。 不謹慎な発言かもしれないが、現場で事故原因から調査を始めると 未だに興味津々で調査に入るこの性格がいいのか悪いのか、葛藤しながら日々生きているのであるが、現場に到着すると迷いも無くスムースにスタートしてしまう 昭和の時代の古い鑑定人である。 実姉にこの時期は火災が少なく、いわゆるシーズンオフでと発言したら実姉は 驚いていた。 実際には湿度が高く空気が乾燥していないから延焼しにくく、火災発生の可能性が少ないことや夏場はストーブ等の火を使用しないからとか、放火犯は冬場に多く発生している過去の事例を説明した上で、シーズンオフと言うべきで あった。反省の日々である。 平成26年8月1日
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