最近、長期出張が多く、事務所に居る日が少ない。 『この頃、ブログが更新されてない。どうしたの』という質問を頂く様になった。県外出張が多すぎる多忙な日々であるから勘弁してくれと言いたい。 温めていた過去の回想や現在の鑑定人の問題から述べる。 Life is like a box of chocolate,you never know what you’re going to get. 『人生はチョコレートの箱の中。中に何が入っているかわからない。』 小生の好きな映画フォレストガンプの一節である。 皆様ご存じのゴディバという箱に入ったチョコレート、値段は張るが美味しい。自分で買う時は財布の中身を見つつ躊躇しながら買うが、プレゼントで頂くとそれは、それは嬉しくて、息子と娘にお裾分けする。何の話だ。現場の話では無いのか?というお叱りを頂きそうな感じである。 火災でも、賠償責任保険でも、技術保険でも現場は水物である。 行ってみないとわからない。チョコレートの箱を開けてみないとわからない。 近年、広域災害の対応で災害対策本部に赴き、狭い会議室の簡易テーブルと椅子に座り、ホテル暮らしで現場対応していると、様々な問題が見えてくる。風災,水害の場合等、小生からみると鑑定人として過去に何百回もやった類似の案件で苦労している若手鑑定人の姿が可哀そうに見える。 こういうやり方をすればもっとスムースに答えが出るのにとか、被保険者の理解を得る為にはこういうトークがベターであるとか、小生に相談すれば解決可能な事案がある。残念ながら、プライドが高いのか、事務所が違うせいで、小生に相談などしないケースばかりである。年齢的に残り少ない一鑑定人としての期間を後輩の為に費やすことも鑑定人としての義務だと感じてはいるが、大手同業者のプライドが邪魔をし、零細企業の初老の鑑定人の言葉など聴く耳など持っていないだろう。パソコンでの過去の事案のデータの蓄積はできても、身になっていないと思える。もちろん、一生この仕事を続ける気が無いならそれでいいのであろう。現場立会データは体で覚えて、無意識に必要なことが現場で閃く『冴え』が必要である。そして脳の潜在意識的に刻み込む必要がある。 もう30年自転車に乗っていなかった人が今、やっぱり自転車に乗れる様に。鑑定の仕事を好きになって継続して、潜在意識に刷り込むことが大切である。 一件、一件の事案を現場で一生懸命やれば、脳裏に焼き付いた現場の風景は未だに脳という引出の中にあり、いつでも出せる。ここが大切なことである。 『邯鄲の夢』という題材の持つ中国の故事の崇高な言葉の重さ、コラムではなかなかお伝えできずにいる。面白い文章や興味深い文章を書きたいが最近、読者からの批判が多く、『もうちょっと、経験積んでから物言えやあ~』に尽きる。 平成26年9月22日
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