弊社は有限会社である。法律的には特例有限会社(とくれいゆうげんがいしゃ)であり、平成18年5月の新会社法施行以前に既に有限会社として設立していた。資本金300万円は個人的に自分で調達した。現在、法律により有限会社を新規に設立することはできない。法律上は「株式会社」と同じ扱いであるが、勝手に株式会社と名乗ることはできない。 「有限会社」の社名変更は不可能である。もしも株式会社に変更するのであれば現在の法人である有限会社を解散し、新規で株式会社として起業しなければならない。もしも強行した場合、今まで積み上げてきた法人としての信用を失墜してしまう。
じゃあ信用とはなんぞや?となる。それは税務署に対する納税した過去の履歴である。法人所得税,法人県民税,法人市民税,消費税,雇用保険料,社会保険料,厚生年金保険料を納めた実績である。 保険会社との業務委託契約に記載の社印,ゴム版等、弊社が法人であることの証である。法務局に登記しているから胸を張って仕事ができる。 一番の信用問題は恥ずかしい話であるが、新会社法が施行される前から存在した老舗であり、取引の実績が有り、金融機関から融資を受け易いということが一番である。過去に記述した様に、売上金の入金が遅くてもリアルタイムに来る税金,社会保険料は支払わなければならない。その際、金融機関に融資を受ける場合が多々有る。その時の為である。日本の税務上のシステムは従業員の所得税は源泉徴収し、各人が決定する年間所得の確定前に支払義務が有る。 7月と1月である。社員個々の年収が確定する前に、月々の給料から所得税を差し引き、税務署に納税している。社会保険料については毎月納付している。 サラリーマンを10年経験して起業したが、法人の税金関係の支払いの多さには閉口してしまい、びっくりした。当然、社有車の自動車税や固定資産税等々も支払いは発生する。 近年は弊社の様な中小企業にも標準外形課税が議論されている。早い話ただの増税である。これ程までに税金や雇用で社会に貢献しているつもりでいたが、我が国の財政を鑑みるに、致し方ない。
『ハマベさんとこはなぜ株式会社にしないの?今時、有限会社なんて恥ずかしいよ。』と言われる。理由は上述の通りである。 加えて、会社法が改正されて、現在の株式会社は資本金1円で企業可能である。ここは新しく企業する人達にとっては有利であるが、銀行に対する信用はゼロに等しい。10年以上前から300万円の資本金を準備し起業し、現在も存続している会社と最近資本金1円で企業した会社とさあどちらに融資しますかという簡単な質問により、整理できる。
同業者と飲食する際『ハマベさんは社長だから飲み代は経費で落ちるんでしょう。御馳走になります。』と平気でのたまう人が多いが、赤字決算の場合、その経費は誰が払うのか、そう小生の個人負担である。経営は赤字だったり、黒字だったり、1年という会計期間のくくりで決算する為、3年トータルで黒字でも途中は赤字になったりする。もちろん毎年黒字でないと銀行は金を貸してくれない。だから経営は大変である。 社長だからいい暮らしをしているとか会社の経費使い放題なんて俗説は有り得ない。故に世の中の中小企業の社長達との保険事故発生時の会話や依頼書類について自分のことを鑑み、説明できる。利益保険や休業損害の算出に当り、決算報告書を出してほしいという説明も言葉を選んで依頼する。 賠償責任保険で決算報告書を提出してほしいといってもなかなか応じない社長達の気持ちがわかる。 会社を経営して納税してやっと社会の一員になれた錯覚を覚える。 サラリーマンを否定しているのではなく、会社法等の知識を持ちなさいと考える。 ちなみに弊社の顧問税理士はサラリーマンである。会計会社の一社員である。 しかし、前述の様な話は当然理解済である。鑑定人であるなら、会社員であるなら会社法くらいは頭に入れてこの仕事をしないといけない。 法人とは法律上の人格であり、法人住民税が課税される等の社会的制裁もしくは社会的金銭の負担を受けて存在している。社員の愛社精神の寄り処でもある。 有限会社だからと言って馬鹿にする御仁達は資本金300万円の調達をして初めて馬鹿にして欲しい。過去の法律では株式会社の最低の資本金は1000万円だった事実を勉強して物申して頂きたい。平成18年以前からの株式会社の信用はすごいということも追記する。
後記…ネット上でよく『中小企業は淘汰されて大企業だけ生き残る』 なんて文章を目にするがこの人々は統計学がわかってない。 中小零細企業の1/3が倒産したら、日本の社会保障制度は一発で 崩壊する。雇用問題,失業問題も発生する。街角でランチを食べる にも大手チェーン店のみとなる。 老舗のラーメン店なんて有限会社であったり、個人事業主であったり する。ここを潰して大企業の経営するチェーン店だけ残すのであろう か。外国人に人気の寿司屋なんて要らないのであろうか。 製造業に至ってはメイドインジャパンがいいなんて言うがメーカーの部品 で精度の良好な製品は下請け,孫請けの鉄工所で加工されている。 その鉄工所等を潰してしまっては大手メーカーは生き残れない。
※久しぶりに熱く、暑く、厚く記述した。中小企業だからできる サービスを日々考えるDay by day. 平成27年1月14日
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