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  スリップストリーム火災
Based on a true story
この業界でこの火災現象を経験したのは小生だけである。
もちろん、この様な火災事故の名称は無い。小生の造語である。

レースで走行中の車両は、大気による抵抗力を常に受けている。スピードが高速になると急激に抵抗力が強くなるので、加速の為のパワーがその空気抵抗に打勝つことに費やしてしまい、エンジン全開にしても、空気抵抗に負けて、頭打ちとなる。その状態の時、車両のすぐ後ろでは前方で空気を押しのけた分大気圧が下がっており、そこでは空気の渦が発生し周辺の空気や物体などを吸引する効果を生むほか、空気抵抗も通常より低下した状態となっている。この現象をスリップストリーム(slipstream)と言う。(モータースポーツ誌より)

14年前、雑居ビルの7階で火災が発生した。
鎮火後、弊社で火災の調査をした。7階のスナックの客11名は7階の非常階段である鉄骨のらせん階段から避難し、人災は免れた。

 ビルのオーナーが被保険者であり、その所有者曰く。
『その非常階段を客が駆け足で駆け降りた時に、スリップストリーム現象が発生し、1階の店舗まで、煙を持って来てしまい、1階の店舗の内装が煙害に因る汚損を被った。』との主張であった。
 開いた口が塞がらない。
いくら被保険者とはいえ、そんな主張は理解不能であった。
 小生も趣味で、親愛なる息子とバイクのモータースポーツを楽しんでいる。
息子は来年からトライアル国際B級に昇格がほぼ決定している。
 故に、ハマベ家はスリップストリーム現象はよくわかっている。
 しかし、非常階段を11名の人間が通過して、その現象が発生し、黒煙を18m下の1階店舗まで、持って来ない。
 
科学的に見ても、いや常識的に考えても、高速の車両の後しか同現象は
発生しない。
 もちろん、被保険者の主張は丁重にお断りしたが、小生に真面目に熱弁する熱いお客様であった。
 火災の煙は18m下まで下がらない。
『火は上に、煙は横に、水は下に』の
鉄則通りである。

 スリップストリーム火災は有り得ない。

平成27年10月15日


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