建築板金業者のハンマー ピカピカ 屋根材,庇材の鉄製の部材を使用して工事を施工する建築板金業者、雨樋や銅板葺きや鐺等の銅板装飾もやるが、一番需要の多い、本来の板金工事について触れる。 長崎の小生の知り合いの建築板金業者のハンマーやペンチ,タガネ,プライヤーいずれも錆びひとつ無く、ピカピカに磨き上げている。 鉄製の工具であり、すぐ錆びるはずである。 工事が終わると、油引きして、ウエスできれいに拭き取る。 日本刀の刃と同じ扱いである。 なぜか? そう、錆びた工具で新品の屋根部材を掴まない為である。 同業者はみんなそうかと聞くと、『俺たち、仲間内はみんなそうだ。しかし大手の板金屋は職人気質では無いからこんなことはしない。』 とおっしゃる。
『おい、ハマベ、お前のスケールは錆びてるぞ。雨の日の現場でそのままだろう。』 と言われた。結構几帳面に拭いていたつもりが、スケール(コンベックス)の端々に 茶色の錆びが発生して拭き上げても茶色のままである。 『サンドペーパーで磨かんか!そしてCRCでも付けとけ』と叱られる。 1,500円くらいの道具であるが、カメラ同様、スケールは鑑定人の商売道具である。 その汚いスケールで現場が汚れるぞと言いたいのであろう。 確かに汚いスケールはビニルクロスの長さを測る際に壁を汚す危険性がある。 取替え認定部分であれば、少々汚しても問題無いが、クレームがつく可能性が有る。
左官のバケツの綺麗さにも驚く。 煉瓦鏝など、ハートの形が小さくなる程使い込まれて、モルタルのカスすら無く、仕事が終わると一生懸命洗い、拭き取る。 弟子のころ、親方にプレゼントされた大切な道具であるとのたまう。
業種を別にすると、土木業者の工具箱をみると、まるで正反対であるから驚く。工具が錆びだらけ、泥がついたまま、サンダーやダイヤモンドカッターの刃はその辺に放り投げてあるし、電動ピックやインパクトは使用後のままで汚い。仕上げ用の金鏝にはセメントのカスがついたままである。確かに業種が違うからかもしれない。 極論するとスコップやつるはしやシノを磨けとは言えない。
職人の工具のすべてのことをこの様な整理はよくないかもしれない。 几帳面な土木業者がいるかもしれない。しかし、小生の現場経験上の面談した業者はこんなものであった。
1年前、退職した従業員のカメラがキズだらけでびっくりした。 背面のモニターがキズだらけで見えない。各所に凹み,擦損痕有り。図面用の高価なテンプレートは折れているし、もうメチャクチャ、よくこれで仕事していたなと思う。
鑑定人の皆様、商売道具は大切に使いましょう。いざという時 (現場調査時) 使えなかった苦い経験から申し上げる。
平成28年4月1日
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