赤とんぼの現場(近年の鑑定人事情)
田舎の現場で赤とんぼが飛んでいる。 ほのぼのしたいが、ここは事故現場、現実からの逃避ができない。 保険業界は大至急の言葉が多い。 『大至急、現場立会をお願いします。』 時代のニーズであろうが、赤とんぼに大至急なんて言葉は無いだろうと考えながら、弊社から現場まで、片道2時間,往復4時間の現場で 大汗をかきながら、赤とんぼを見つめる。
仕事が忙しすぎてコラムが書けず、申し訳ない。
平面図である間取りを現場で書く際、地震保険は外廻りでの判定が 主であるから、『間取り(けんどり)』が難しい。 新人の頃、尊敬する先輩鑑定人から『中から書けば楽勝』と習い そうしてきたが、地震保険で外廻り判定の場合、外から書くから、慣れないとちょっぴり、苦労する。 図面を書いていたら、作業が終わって説明しようとすると、被保険者が建築図面を開いて話を聞いてくる。 『おいおい、最初からその図面を見せてくれよ。調査時間が30分は短縮 できるぞ。』と心の中で思いつつ、どうも図面がとりにくいと思ったら 在来軸組工法なのに、メーターモジュールだったりする。 『早くいってよね。』と独り言をつぶやく。
地震保険の鑑定は簡単であるとのたまう業界人がいるが、その御仁は 多分現場に行ったことがない。 経験したとしてもわずかであろう。 研修でモデルハウスの勉強はしているであろうが、木造在来軸組工法 の建物で、延床500㎡等普通にあるのにやったことは無いであろう。 研修では頑張っても30坪~40坪(99㎡~132㎡)程度。
木造の地震鑑定は簡単なんて言わせないぞとつぶやく。 古いRC造の3,000㎡で図面無しの現場に行って、発言してねと思う。
そして極め付けはアフロスである。 ここは説明の必要は無いであろう。 アフロス案件を単独立会でお断りする苦労は簡単では無い。
赤とんぼに大至急のアフロス案件立会は無いであろう。
いやいや殆ど、近年の鑑定人事情は方向が間違っている。
平成28年7月27日
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