保険は機能的な原状復旧であり、美観的な原状復旧では無い。
『払ってくれないなら保険会社を替えるぞ』
鑑定人を続けると、その支払内容(支払保険金)に納得しない被保険者が 協定や話し合いの際にたまにおっしゃる言葉である。 鑑定人諸氏は慣れっこの言葉である。
『お宅達の言い分だと業者見積書よりショートする。今回払ってくれないなら次の契約は辞める。更に他の保険会社に入る(加入する)ぞ。』とプチ脅しのクレームが入ることがある。
この様に、お互いの主張の議論から全く違う方向から攻めてくる御仁が存在する。近年は女性も結構攻めて来る。
鑑定人である以上、契約の存続等、そこははっきり言ってどうでもいい。 同行した保険会社の査定担当も後で聞くと『契約切るなら切れ、切れ』と本音をのたまう。
ここだけ聞くと、保険会社の社員の評判が悪くなりそうであるが、 この事象を不謹慎であると非難することはおかしい。
保険会社関係者は保険金の適正な支払いの為に、再立会、話し合いに来ているのである。 被保険者の主張が客観性に欠落し、過剰な請求であるから支払保険金の算出の説明と話し合いの場を設けているのである。
足場の算定面積が異なるのか、はたまた外壁の修理範囲の㎡数が異なるのかいろんな要素の中での議論である。
契約の存続は被保険者の自由であり、 他社に乗り換えるのももちろん、被保険者の自由である。
外壁の破損の1例で申し上げると、竜巻等の風災で飛来物が外壁を破損させた場合等がある。
外壁の1面しか破損していないのに、色違いから外壁4面の全塗装の請求がある。 そんな請求が通る訳もなく、色違いが生じる理由は損害とは関係なく、建物の外壁全体が紫外線で退色(色褪せ)して劣化しているだけである。 損害とは関係ない。
小生も同じで、人として劣化してしまい、ただの年寄であるが。 こんな小生も昔は輝いていた。I used to be shining.と言いたい。 平成28年12月6日
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