類焼先への賠償責任 その3
類焼先の主張は『故意または重過失』の重過失との判断で訴状が提出されていた。 元々は金銭的な賠償での請求であったが、失火者の重過失であるという内容に代わっていた。 類焼先である原告の弁護士がそう指示したのであろうと推測した。 失火者が過失では無く、重過失であれば失火責任法は適用されず、賠償しないといけない。 罹災現場と火元を調査したのは消防署と警察と民間人は小生と従業員の鑑定人の2名である。 幸か不幸か、その従業員は退職してしまっていた。 民間人で客観的に現場調査をしたのは小生一人になってしまった。 いろいろあって、調停になったが、裁判所では賠償責任は不問としつつも実損害額と保険金の差額費用を失火者に解決金と言う形の支払いでの 提案になった。 失火者はそれに従い、ご近所ということもあり、差額を自己負担した。 これで終了であった。
小生の判断としては法律上の賠償責任は発生していないが、道義的賠償責任は発生したというところかなと考える。 しかし、法律上、勝てると考えたが、失火者が身を引いた。そして引越した。
今回の実例の如く、失火者が全焼した自宅を復旧して、その町内に継続して居住することは困難である。
現実に、自分が自宅の為の火災保険を保険金を受領後、近隣の類焼先に配り、立ち退きして、違う町に住まないといけない場合が多い。 …続く 平成29年1月18日
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