移動と処理の時間
鑑定人諸氏は経験済みの事象である。
事務所から現場へ行くとその往復の時間と現場調査で、簡易な事案でも 半日は必ず潰れる。 片道100kmの現場に行くと1日潰れる。 そして、帰社してその立会速報とペンディングの処理をすると、気が付けば 午前様になる場合が多い。
弊社は事務所にシャワーが完備してあり(ここは自慢できる)、現場の汗を流して、そのレポート作業に費やすことができる。
熊本地震の書類作成は自宅に帰らず、午前3時くらいまで事務作業をして、カップラーメンを食べて、予め準備してある寝袋で仮眠をとる。 そうすると通勤時間がかからないから、その分仕事ができる。
この様な工夫は全国の鑑定人がやっていることと考えられるが、人間として、人として、なんだかなぁと思う場合がある。 保険会社の査定パーソン達も夜遅くまで仕事をしているから、夜中の9時でも電話が入る。
事務作業で忙しく、その電話を無視すると携帯電話に掛かってくる。 いやはや、自分の仕事の時間は合間合間を見つけて、頑張るが、さすがに夜中の11時を過ぎると、電話は掛かってこない。
ここから『ハマベワールド』に突入し、作業がはかどる。
しかしながら、小生だけで1ヶ月に35件くらい立会があると広域災害が無い時でも、事務所に宿泊コースが月に2日は必ずある。
54歳の体が悲鳴を上げているから、家に帰って、浴槽に浸かりたいが、現実は厳しい。
実家の稼業の印刷工場の方が良かったかもしれないが、印刷工場もわがままな顧客の納期の問題で、実父が徹夜で機械を回していたことを思い出すとすべての職業はみな同じかなと頭の中で勝手に整理する。
サラリーマン鑑定人の時、28歳で結婚し、事務長に新婚旅行を申し出て、 断られた苦い思い出もあるが、労働時間というものは日本人全体の問題かもしれない。
人間性を取り戻す方法は休みの時は携帯電話の電源を切っておくことが、肝要である。
平成29年10月12日
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