鑑定人資格の更新
昭和の代から平成5年まで、鑑定人資格取得後3年経過すると 損保協会の九州支部で、更新手続きがあった。
①過去の鑑定書の控え5部の提出(個人情報保護法が無かった時代) ②面接面談(保険会社の所長や課長の役職持ちの人々) ③小論文の提出 この①,②,③だった記憶がある。
同じ鑑定会社の事務長が鑑定人の資格は取ったが、現場に1件も 行くことなく3年を過ごし、資格はく奪という揉め事になった。 なぜなら、①が全く無いからである。
現実には「平場鑑定」である評価鑑定に助手として上級者のかばん持ちをして、作業をしていたから、後日、評価鑑定書を5部提出して、更新手続きOKとなり、鑑定人資格のはく奪は免れた。
かなり損保協会の面接者である保険会社の火災新種の責任者と揉めて 今後、一般事案の立会をしないと、次の更新は認めないとの沙汰となった。
いまやこの更新手続きは鑑定人と損保協会の癒着と非難され、そして 独禁法に引っかかるとの判断で、更新手続きそのものが廃止された。
弊社が鑑定事務所の開業時に ①保険会社の部長以上の推薦状 ②資格証明書の写しの提出 ③1級建築士以上の顧問が必要でその擁立 ④小論文 の4点の提出が求められ、審査にかけられ、損保協会の承認を得るのに 1ヶ月掛かった記憶がある。 ちなみに税務署への開業届けや法務局への法人手続きもセットとなる。 しかし今現在はこの4点も独禁法に抵触するとのことで廃止され、資格さえ取得すれば、損保協会に届け出するだけで、開業可能である。 正直者が馬鹿を見た様な気がしてならない。
現在は保険会社はセキュリティーが非常に問題として業務以外の様々な注文 が来る。 ある保険会社は決算報告書の提出すら義務付けして、2期連続赤字の場合は取引停止となる。
この部分は未だに納得していないが、赤字の場合、取引銀行が融資をしてくれないので、一生懸命働いて、自分の給料を極限まで下げて、 黒字にするしかない。 なんだかなぁと思うがこれが現実、I Love Japan.
社会保険料の削減をしたくても、標準月額報酬が決定していれば、 その削減は不可能である。 口座振替でしっかりとられる。 消費税もまたしかり、この国は中小企業に厳しい。 でもここは日本、I Love Japan.
鑑定人の更新手続きは悪意を持って行われていたわけでは無く、 公平、中立の立場の確認とその業務姿勢の指導の為であったのに、 自由化や独禁法抵触などの理由で歴史がすべてパーとなった。
これが昔のやり方だったかもしてないが、鑑定人資格取得後に保険金請求斡旋業者(特定業者)になった人々も存在し、改定がすべて良かったわけでは無い。 平成29年11月8日
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