とりあえず鑑定人
長崎県には離島が存在し、その島内にも保険契約は存在し、事故が発生すると現場立会する。 フェリーで3時間半掛かる離島でその火災は発生した。 弊社にとっては日常茶飯事の事案であり、1泊2日の旅となる。 現地代理店と現場に赴き、調査をする。 すると、家の前の契約者の車両も全焼していた。
代理店が保険会社の自動車のサービスセンターに電話したら、そこに居る 鑑定人に写真を撮る様に保険会社の自動車のSCが言ったとのことだった。 なんと火災保険で依頼のあった会社と違う保険会社に車両保険が付保されているらしい。乗合代理店であるから、普通にそうなのであろう。 「○○損害保険の自動車SCの担当者が火災の鑑定人に写真を撮影し 提出してくれとの事でした。」 小生は拒絶した。 『それは自動車の技術アジャスターの業務であり、小生は権限も無く、 車両の鑑定の知識は無いから、代理店さんが写真を撮ってSCに提出したらいいんじゃないですか?』
アジャスターは2日も掛けて車1台を見に行くわけにはいかないし、 自社アジャスターのテリトリー外の地域には行かせられない。 ましてや金曜日に行くと、土曜日も 仕事となり、労働基準法に違反するから」と言われたらしい。
『じゃあ、来週の月曜日以降に立会したらいいじゃないですか。 正式な依頼も無い仕事であるし、権限も無い車両の損害は弊社は 調査不能ですよ。ましてやその○○損害保険会社から直に依頼を受けて ないから勝手に写真なんか撮影して送付したら、個人情報保護法に抵触しているなんて言われて大変ですから』
代理店さんが言うには、「多分、過去の事例から言って、誰も来ない。 だから、自分が写真を撮って送るけど、明日からの建物の解体のときは車両が邪魔で、車両はスクラップとして撤去されてしまうので、証拠が無くなる。 鑑定人の立場を除外して、人として、写真を撮影して、保険会社SCに提出して欲しい。」
『建物の写真は撮るけど、車両の写真は個人情報保護法の観点から提出はできませんよ。私はあくまでも、建物の損害鑑定に来ているし、何でも屋でもないですよ。そしてその車両保険の保険会社は弊社に何ら連絡もないし、仕事では無いですよ。』
その場を収めて、建物の調査をしていたら、なんと自放火の疑義が判明した。 さあ、もう鑑定人だけでは終わらない話となった。
車の被害なんてどうでもいいこととなった。
自放火は保険契約者または被保険者の故意または重過失の免責条項に引っ掛かるのは誰でもわかる。説明の必要は無い。 過去の事案であり、もう時効である。 平成29年11月8日
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