水洗トイレの水を流そう(現場の叫び…たまには本音)
マンションの漏水事故での日常茶飯事の出来事である。
予め申し上げるのは我々鑑定人は鑑定調査の業務であって、揉め事の 解決屋では無い。法律上の責任の所在は調査するが、揉め事の解決 までは知らないと言いたい。 当事者間の問題を鑑定人に解決させ様とする管理組合等が多すぎる。 立場上、誰も解決できない場合の助言はするが、恨まれるのは どうかといつも思う。 「上の階の夫婦はトイレに余った食材や生ごみを流してオーバーフローして (階下の)家に汚水を漏らした。どう思う?」 上の階の賠償責任保険で調査に行った立場上、何も答えられない。 「人としてどう思う?」…我々は自分の人生観を答える立場にない。 変に反応して同情すると、後で大変な問題に発展することは 鑑定人諸氏はよくご存知と思う。 言葉を選んで話し、損害調査を行うしかない。
一般に住宅のトイレの汚水はVU75(硬質塩化ビニルパイプ薄肉管)が使用される。 内径はだいたい75m/m, 実際に測定すると、77m/mあった。 まあ、そこは誤差の範囲である。 VU100もあるが、直径が大きくなると、その空間に空気の占める割合 が大きくなり汚物が沈殿し、乾燥し、固体化して、排水詰まりが起きやすくなる。 現実に『給排水設備に生じた事故に伴う漏水』の担保危険にて 現場立会調をすることが多々ある。 経験上、集合住宅で排水量が多いところにはVU100が使われる。 専用住宅においてはまず、VU75が多い。
庶民の知恵で、水道代節約の為に、水洗トイレの2度流しをせず、 複数の人物が使用し、汚物とペーパーが溜まった場合に1度で流すという 家庭が存在した。 そう、4人分の排便が便器いっぱい蓄積した時に、1度流しするという 手法で、財布に優しいと考えるのであろう。 しかし、そのことが、トイレ詰まりの事故の発生につながる。 上記の如く、生ごみをゴミ出し日までとっておくと、悪臭がするという理由でトイレに流す人々や女性用の生理用品をそのままトイレに流すという すごい人々も存在する。 そんなことを繰り返したら、どうなるか、ある日突然排水管が詰まり 便器からオーバーフローし、汚水まみれになる。
マンションでこの行為は自殺行為に他ならない。便器からオーバーフローした汚水は階下へと漏れ出す。 ホームセンターでもいいから、VU管を見て欲しい。その薄肉で強度は 大丈夫かな?とか直径がこんなに小さくて、本当に流れるの? ときっと考え込むであろう。 そのVU管を見れば、どんどん、流体である水を流さないと、固形物 が流れないと想像はつく。
結論が出た様に、「湯水の如く使う」の格言の通り、トイレの排水は 水道代という金銭的負担を考えずに、無駄に流しましょう。 その行為によって排水の詰まりや漏水事故は防止できる。
火災保険で内装が担保できても、排水管自体の復旧工事は不担保なのであるから。
家計の負担は少々増えるが、ロータンクの水はじゃんじゃん流そう。 あまりにも多い汚水配管の詰まりによる個人賠償責任保険の漏水事故を行きたくないからでもある。
だって、たいてい揉めるじゃんと言いたい。
平成30年1月25日
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