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  新築現場の余った材料の行方
 昭和62年にこの業界に入り、建物の鑑定をする際、
鑑定事務所の社長に
『この仕事するなら自分の家を2,3件建てないとわからん。
経済的に無理やろうから、工夫して家を建ててみろ。』
サラリーマン鑑定人時代に経営者に言われた重い言葉であった。

当時、手取り10万円の小生に家を建てることは不可能であった。

金持ちは金使い、貧乏人は頭を使いの如く、中学からの同級生が工務店で大工をしていたことを思い出し、平日の夜と土日にその工務店の一人親方の友人の仕事を手伝った。もちろん、お金は貰えない。副業禁止である。

近年、政府は副業OKとしているが、厚労省が作成した就業規則には
副業禁止と書いた雛形がある。
副業OKなら副業部分の社会保険料負担はどうするのか
本業の仕事に副業の収入を加算して、本業の会社にて社会保険料を納付するしかない。
有り得ない。その部分の議論はされていない。

脱線したが、在来軸組工法の新築現場で家を3件建てた。
職人ではない小生はなんとただの助手どころか、無償の丁稚奉公(でっちぼうこう)であった。
竣工するとすがすがしさと感動は体験できたが、体力的にきつかった。

木材の納まりがよく理解できて、非常に勉強になった。

九州では建具はサッシュ屋が取付けをせず、大工がサッシュ枠を取り付けることや設計と違う木材や材料が届き、そのまま施工して、手直しをしたり、
建材屋の発注ミスで予定と違う高級な流し台がきて、もう既に取り付けてしまい、建材屋が泣いていたり、
柱が栂(九州ではトガ,他ではツガ)の筈が無節の杉材が材木屋から
届いたり、おいおい、喜ぶのは施主だけだろう。

等と大雑把な時代であった。

 なんでここに三角出窓をつけるのか? 前の現場で余ったヤツを持って来たとのたまい、サービスで取り付ければ施主は喜ぶと発言有り。

 プレカットの材木であるから、棟上げの時に全部あるはずが無い。
製材所にクレームを入れたいが、日曜日につき無理、すぐさま、自前で自分の加工場から材木を調達し、加工して棟上げである。

「なんで、材料を持っているのか尋ねると、前の現場で余った材料」と
答えが返ってくる。
また別件の違う現場ではあきらかに、多く材木が届いている。
職人は無言で何も言わない。

そう、次の現場の補足材に変身するからである。

今の時代は考えられないが、昭和の時代はこんなものである。

ましてやバブル経済の真只中である。

そこで材料店が損をしても、他の現場で利益を取り戻せると現場の職人達は理解していた。

 受取と常用の違いで前者ばかりの仕事をしていた友人は1日の日当を倍にするといい、夜間に投光器をつけて、深夜まで内装下地を施工していた。
 当時の福岡市の大工手間が12,000円/日であり、それを24,000円/日にする為だと豪語していた。
  
 手抜きすれば工期は短くなるが、信用を失いたくないのと、職人のプライドがそれを許さないと丁寧に『よか仕事』をしていた。

仕事の仕上がりの素晴らしさはペーペーの小生でも理解できた。

フロア合板を根太に直接取り付ける仕様であっても、自社から無償で
コンパネを持ってきて、捨て張りした方が、将来ギシギシ言わんし、
客も喜ぶとニコニコしながらサービスする職人であった。

「ところで、○○君、その材料代は自腹?」と聴くと、
当然、前の現場で余ったヤツと答えが帰ってくる。

この友人の自宅のキッチンはシステムキッチンの高級なものであったから、

「この流し台はどこかの現場で余ったヤツか?」と聴くと

これは違う、自分で金出したと言う。

小生は未だに疑っている。

平成30年2月16日


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