魏志倭人伝 卑弥呼 その鑑定
技術ネタを記載すると、特定業者にどうも悪用されていると ご指摘を受けた。 そうかなぁ?と思ったが、保険会社の読者からの 御指摘につき、私的に、詩的に、ネタを精神的,抽象的なそれで書いてみる。
卑弥呼は『鬼道につかえ、よく衆を惑わす』と記載されている。 女王である卑弥呼はシャーマンであり、神に仕え、詔により民を支配していた。
鑑定人もその損害額を鬼道につかえよく衆を惑わすみたいものである。
なぜ、こちらが計算した損害額等のてん補金に苦情が出るのか? 鬼道につかえ、よく衆を惑わすかの如く、肯定してみたいと考える。
「小生の試算した損害額の数字にいかなる明確な根拠を持って発言しているのでしょうか?」と言ってみたい時がある。
人は同じものを見ていても、望む方向で受け止め方が180度変わる様に 明確な根拠などは無く、支払保険金アップの要望でしかない。
こちらを否定する時は対案を以って対抗頂きたいと申し上げると、 弊社作成レポートの算定部分をコピーして、赤ペンで上方修正しているだけでそんなものは対案でも何でもない。
日々の仕事の内容はこんなものであり、近年、保険会社の担当者すら、 弊社に牙をむく御仁が多い。 「損害額の考え方が違う。NFOの取り方が違う。等」 …査定が偏っての考えは被保険者有利や約款作成者不利の原則から遠のく。 しかし、払うのは保険会社だからと言われると、理論武装や現場経験 等、全く関係無くなるからおもしろい。
じゃあ、最初から自分でおやりになったらきっとパーフェクトでしょうなんて発言すると出入り禁止処分間違いないから言わないだけである。
『王となりしより以来、見る者少なく有り』 倭国が戦乱で乱れた後、卑弥呼が女王に推挙されると国は落ち着くが その後、彼女の姿はあまり見られない。 巫女であるから、神の言葉として大衆に伝えて来たはずが、姿を消すことにより、神格化を図ったものと小生は考える。
そう、鑑定人も保険金支払いの裏方に徹して、表には出ないことが肝要かもしれない。 しかし、現実には現場立会は被保険者であっても、被害者であっても 鑑定人単独立会である。
目立たない様に損害額,保険価額算定に徹して、調査を行い、 その結果を 保険会社に報告する。 そして、てん補金を算出する。
この建物は鉄筋コンクリートで引き受けしているが、実際は鉄骨造であったと 実際の報告をしても、近年、そこは殆ど無視される。
損害額算定で客から保険会社に苦情が入るのは客が思っていた数字と 当方の算定額に開きがあった場合である。
鑑定人が保険会社に顔を出すより、被保険者の前に顔を出す方が圧倒的に多い昨今、保険会社から見れば、 『鑑定人となりしより以来、見る者少なく有り』であろう。
平成30年5月30日
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