解体工事の適合性 Nobody ever got into trouble by keeping his mouth shut. 口を閉じたままで揉め事にまきこまれた人はいない
コラムを書いていて、ほんの一部分の業界関係者が読んでくれれば良いと 思っていたが、相変わらず、小生にクレームの電話が来る。 日々の事案で忙しい中、真摯に受け止め、真意を答える。
考え方が偏っているとか、間違いであるとか、上記の英文の通り 何も書かない方がいいかもしれない。
明るい楽天家の小生はそんなクレームに動じて反論はしない等考えていない。 対案を以って小生と議論して下さいとお願いする。 『来なさい、来なさい、俺が受け止めてあげるよ。』 ってなもんである。
55歳の小生、年取って、年金受給者になって、将来必ず来る弊社の 鑑定事務所廃業に向けて自分の思いを綴るだけである。
息子にこの仕事を継がせることは考えていない。 鑑定料減額,鑑定料削減の保険業界で、鑑定人の将来は無いと考えているからに他ならない。 もちろん、悲観的な議論では無く、時代の流れと納得している。
町中に、カメラのDPEショップが無くなっていく様に、鑑定人不要の時代が来るかもしれない。少子高齢化、人口減少,社会保障問題で将来、消費税が30%になる等騒がれている。日本の未来は暗い。
加齢により、小生が将来引退することを冷静に受け止めると気楽なものである。
蛇足ながら、この仕事より、息子のバイクのキャブのセッティングをやっている方が楽しく、幸せである。
①分損の場合 解体工事費は火災保険の本質である保険価額から鑑みれば 保険金支払いの対象とはならない。 なんとなれば保険価額に含まれていないからである。 LOSSとVALUEの考えを以って損害率が算出できる様に 解体費や撤去費はそれは残存物取片付費用保険金に該当する。
近年、廃材処分費は損害額に含める契約や逆に費用保険金不担保契約など後者は保険料低減の為、仕方ないが、事故に遭遇すると産業廃棄物の処分費用が不担保であるし、臨時費用保険金すら不担保であるから、請求額を必ずショートする。 加えてこれに免責金額設定等あると最悪である。 やはり、事故が発生した時の金銭的負担を回避できる様に付保するのが 損害保険の本来の目的と考えるが、現行では新価保険にもかかわらず かかる復旧費用が全額払えない保険の付保が横行している様な事案が多い。
さて、前述の産業廃棄物処分費は残存物取片付費用保険金であるが、焼損した外壁の撤去費用はそもそも、解体工事であり、保険価額の中に存在しないからこの解体工事の人件費である職人の手間は損害額に含まれないとなってしまう。
しかしながら、火災保険は事故発生時に保険金額に応じて、損害発生直前の状態に原状復旧を目標としている。 故に修理費に付帯する解体工事費用は保険金額の限度内であれば、損害額に含めて支払い対象とすべきであり、現実にそうされている。 損害保険の目的から鑑みれば、局部的な工事に限定して損害額を考え算出することは間違いである。
②全損の場合は解体工事,撤去費,産業廃棄物処分費いずれも残存物取片付費用保険金である。 なんとなれば 保険価額=損害額=¥○○であるからに過ぎない。
またまた①分損に戻り、締めくくるが、「そもそも分損の際の解体工事をする人間とその修理施工をする人間の職人が同一人物の場合、見積書の作文で工事項目が記載されているだけで、解体手間と新規施工手間の明確な区別がつかないから、やはり損害額に含めるべき」という議論も過去にあった。
この様な真面目な議論は近年無意味と判断される保険業界になって いる様な気がする。
平成30年6月26日
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