モラルリスク事案 残念ながら、保険金不正請求は後を絶たない。 経年劣化で老朽化した建物で風災や雪災の被害だと でっち上げ、保険金請求する輩が現実に存在する。 特定業者、いわゆる保険金不正請求斡旋業者のせいで加速している。
この様な事案を鑑定人に依頼し、その解決を図る依頼が多い。 損害調査は鑑定人の仕事であるが、モラルリスク事案の解決は 本来、鑑定人の仕事では無い。 査定担当者自らが、現場に赴き、会社としての意志を伝え、その 不正について、被保険者と議論すべきはずが、すべて鑑定人単独で 解決をしないといけない時代である。
我々鑑定人は損害鑑定であって、モラルリスク解決の処理屋では無い。 『業者と話す分は非弁行為ではないから、業者と無責で協定して欲しい』 という誤った指示が来て、させられる。 まあ、話が着く訳も無く、出てくる答えは『この鑑定人は使えない』と なる。 被保険者と面談して不正請求を暴き、解決したことは多々あるが、 なぜ、それを回避して修理業者と約款上の無責協定をしないといけない のかいつも不思議である。
『あのう、弊社顧問弁護士を同行させて、現場で被保険者と話します』と 提案しても、だいたい難色を示す担当者が多い。 できれば、業者から攻めて廻りを固めて、最終的に被保険者と話して協定したいとの進言が多い。 真面目な修理業者は抜きにして、そもそも、不正な保険金請求の見積書を作成した業者に保険でお支払いできないことを説明しても
「俺は知らん。そう言う事は客に言え。」に着地する。
保険金不正請求の責任の所在は被保険者にあることが吹き飛ばされている 様な気がする。
平成30年11月8日
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