放火殺人物語その1 ※この話はフィクションである。真実に基づいてはいるが架空の話である。
金に困っていた金子太郎は過去に中古で購入した食堂兼居宅の建物を 火災保険の保険金をもらう為に火を着けることを模索していた。
以前は経営する造船工場がうまく行き金持ちの部類であった為、 別に必要なかったが知合いの頼みで中古の食堂兼居宅を格安で購入した。 仕方ないから、週末の別荘の如く、友達や家族で利用していた。 管理人は年老いた古い知合いのおじいさんに50,000円/月で依頼していた。 しかし長崎市の不景気は金子の会社を巻き込み、借金で首が回らない。 銀行が運転資金を貸してくれない。 やはり、火災保険搾取しか残された道は無いと考えた。 自分でやったら疑われる。 他人に頼んだら、保険金受領後のタレコミが面倒くさい。 とりあえず、火災保険契約を締結しないと進まない。 顔見知りの保険代理店では無く、来店型の店舗で火災保険契約をして、 まず1年間放置した。 その間、台風被害に遭い、保険金を請求して30万円程受領した。 このことは本当の被害であり、問題は無かった。 この管理人に火付けを依頼したのはその頃であった。
管理人は失火を装い、放火した。
時を同じくして、苦しかった会社経営が一転して、造船ラッシュで 造船工場の受注が多くなり、元の金持ちに戻ってしまったのである。 放火依頼をすっかり忘れていた金子は台風の被害の保険金請求の様な 楽な気持ちで保険会社に火災の事故報告をした。 現場を見に行くとかなり焼損していたが、全焼に至らず、なんとか 修理しようと考えた。 「しまった。この火事は管理人に過去に依頼した件じゃないのか?」 大金持ちの金子は保険会社に事故報告した後に気付いた。
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