現場調査中にまた火が燃える その4
神様扱いの損害調査部長が大手鑑定事務所の担当者が経験の浅い若手鑑定人だということに憤慨して、大手鑑定事務所のベテラン鑑定人にチェンジとなった。
25年目の鑑定人で小生も面識のある人物であり、その人柄も素敵な人で、鑑定人としても優秀な御仁であった。
はっきり言って、鑑定人として小生よりも実力があると思われる人物である。
しかーし、もう現地は更地であり、この人の実力が発揮できない。 やっぱり、小生に連絡が来る。 『いやでしょうけど、教えて下さい。火元はどこ?原因は? 各機械の型式や種類やその収容場所は?』
小生said.「あのう、その辺は前担当者の人にすべて報告してますよ。 しかも書面として記載してます。よかったら前担当鑑定人に聞いて下さい。」
『現場で調査した人に直に事情聴取したかったから、ちゃんと答えて頂けないでしょうか?』
小生said.「部長にまた呼び出されると嫌だから協力しますが、弊社報酬はゼロですよ。わかってますよね。」
『えっ~。聞いてないです。なぜこの様な形でハマベ鑑定人に事情聴取しないといけないのか不思議ですが、うちの若手鑑定人もこの仕事降ろされて全く協力しないから助けて下さい。』
…社内で何やっとんじゃ (会社の内部で何をやっているのでしょうか?と和訳)
仕方なく協力していると、この火災が放火されている事がわかった。 人為的な付け火である。 契約者の取引先である下請けの工員の放火の疑義である。
複雑な人間模様も絡まり、ついに査定社員が現場再立会することとなった。
もちろん、現場は更地になり、事故日から3ヶ月過ぎている。
弊社は無論関係ない。降ろされた仕事だし、知―らない。
しかし予想通り、また弊社も現地に来る様に指示があった。
前向きな弊社従業員が提言 「この事案は最初から取り組んでいた弊社でやりましょうか?」 …我が社の社員ながら、目が輝いている。社員=Shine(輝く)である。
部長said『いや君達に鑑定依頼はしないから当事者として再立会要請だ よ。小さな鑑定事務所は信用できないから、事情聴取 にだけ協力してくれと任意で頼んでいるだけだから報酬は 払えないよ。』
目の輝く社員said. 「その日は別件が入っているからお付き合いできません。 どうもすいません。来週の月曜日朝7時からなら大丈夫です。」
おいおい、博多から現地まで来るのに電車なら朝6時のJRになるぞ そして絶対間に合わないから前日から来て宿泊を強要している様なものであった。 あんまりだけど、こいつ腹が立っているのだなあと思った。
…続く
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