共同住宅の水漏れ事故(Fancy cake) Based on a true story.
それは結婚後1年経過したカップルの結婚記念日のパーティーの当日であった。 漏水事故が発生し、食卓(コタツ)の晩餐の上に、汚水がポトリポトリ、 時間が経つと大量に流れてきて、キャンドルの火では無く、照明器具の電気が消えた。
階上の漏水元が止水された後日、 現場立会調査をした小生、大切な日をメチャクチャにされとのクレームを言われた。 でもそれは金銭に評価できる損害では無いとして丁重にお断りした。
今思えば、濡損,汚損したデコレーションケーキの代金は賠償としてお支払いすべきであったが、請求が無かった為、あれから7年、支払されていない。 因みにデコレーションケーキという英語は無い。
fancy cakeが普通であり、まあ百歩譲ってdecorated cakeであろう。
賠償責任保険は物理的な復旧費用をお支払いするか、 金銭的損失部分を事故との相当因果関係があるものに限定して保障する しかない。
言うのは簡単、現場で説明するのは困難。
汚水の滴るケーキは結婚記念日のスイートメモリーを台無しにしてしまった。
結婚記念日の一つの珍事として夫婦の記憶に留めて頂くと時が経てば それは貴重な思い出になるかもしれない。 …んな訳無い。
一番不幸なのはその現場調査に赴いた小生である。漏水事故から 2日経過してるのに、濡損,汚損を被ったケーキはそのままでなんとコタツの上でご鎮座したままである。
片付けとけよ!と言いたかったが、涙を流しながらその惨状を訴える 奥様が可哀想であった。
こちらは仕事につき、私情を挟まず、淡々と調査する。
その姿ははっきり言って 血も涙もない『カス野郎』であろう。
鑑定人は結婚記念日を台無しにした事故の後に 傷口に塩を塗り込む様な立場である。
たまには詩的に…
令和2年7月2日
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