学ぼうとする担当者と絶望的な査定担当者
現場調査をする鑑定人には責任はあるが、支払いの権限は無い。 決定権も無い。 しかしながら、現場は単独立会が一般的である。
1千万円超の保険金不正請求であっても、もちろん単独立会、 モラルリスク事案と判断し、現地でお断りしても、後日、保険会社からなぜ 無責と言ったのかと責められる。 …かませ犬的な存在でもある。
翻って、もしも無責と言って来なかったら 『子供の使いじゃないんだから、払えない雰囲気を相手に匂わせて来い』と言われる場合がある。 結局、何をしても鑑定人が保険会社から責められる場合が多い。
一流大学を卒業して、査定に配属されて1,2年経つとその担当者の考え方で鑑定人の使い方が変わる。
査定として優秀な担当者は鑑定人から現場を学ぼうとする。
そうではない担当者は支払い権限を持つことを権力と勘違いなさり、 現場の事を自分の知識と僅かな人生の経験のみで判断しすべてがわかったと妄想し、鑑定人に命令する様になってしまう。
鑑定人歴34年目の小生の経験から申し上げると、前者は出世し、後者は 出世は無く、若くして退社するか、リストラされるか、残留しても生涯責任者にはなれていない場合が多い。
鑑定人をリスペクトしろとは言わない。
鑑定人と上手に付き合いなさいと思う。
時代の流れが現場に行くことを忘れて、写真に頼り、契約者と面談することも無くなった今、現場主義の小生の方が時代遅れであろう。
小生の作成した鑑定結果のドラフトを火災新種に常駐の張付鑑定人に相談する時代である。
では最初から、その張付鑑定人が最初から現場に行けば宜しいのではないかと思う。
『鑑定人が鑑定人を否定してはいけない』 …という昭和の常識は令和の現在では無くなってしまい、 残ったのは他社の鑑定人を否定して、アラを見つけてその鑑定人を陥れる事がどうも正しい時代の様である。
心配ご無用、小生は57歳である。
残りの鑑定人生活は消化試合状態である。
優勝が決まってからの残り試合では無く、敗北が決まってからのそれである。 うーん、笑えない。 令和2年11月13日
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