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  大工の手あか
大工の手あか

 なにげなく天井を見ると、住宅の和室の天井(目透天井や竿縁天井)に
ある日突然、人の手形が浮かび上がる。

心霊現象として、TVで放映されたこともある。

貼柾合板(突板)の表面にうっすらと手の形である。

まあ、これは当該家屋の新築時の大工の手あかである。

新築時の現場に足を運ぶとわかるが、棟上げが終わって内装を作る大工ののハンマーの反対側の左手は素手で天井板を支えている場合が多い。

軍手は滑って、板を落としてしまうからである。

もちろん、ハンマーを握る手に軍手は非常に危険である。

鉄棒選手に軍手着用で大車輪をしてみろという事くらいに危ない。
そう、すっぽ抜けるからである。

長崎県では職人で軍手をするのは塗装屋と土建屋(土木工事)だけである。
そういう文化というより手の感覚がその施工に非常に重要な要素である
ことが大切である。

 左官に至っても、内装工事である内壁塗りの時は素手で金鏝を握る。

ちなみに漆喰塗りをする際はゴム手袋をしてその上から軍手等の手袋を
しないと手の表面の皮がボロボロになる。

 現地の職人不足から漆喰塗りのお手伝いをして小生の綺麗な手の皮が
漆に負けて皮膚科病院に行く事になった苦い経験がある。

 ベテラン左官said.
『お前ら現場監督にもやっと職人の苦労がわかっただろう。』
…いつもすいませんと頭を下げた。

脱線したが天井の手形の話である。

 2階から1階へ漏水した際に天井が免災にもかかわらず、その手形を染み発生だと主張して取替え要求があるが、単なる大工の手あかである。

真夏の暑い日、汗だくになって天井の施工中、
突板(スライスした天然木材を貼った合板)を鋸屑付きの素手で直接触ると、
手の油が木に染込む。

 そしてその現象が発見されるのが20年後である。
20年後くらいにその手の油が色着して手の痕が浮かび上がってくる。

新築後、最初の数年は出て来ない。
元来、人は天井を見て生活をしない。

近年、和室に寝ない。寝室は洋室のベッドである。だから気づかない。

悲観してはいけない。

それはその家屋の内装の景色である。

大工が手作りして天井を張り上げた証である。

令和2年12月18日


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