理由あり鑑定 …その1
ちょっと不格好で商品にならないけど、味も新鮮さも問題無し。 少々傷物の野菜を格安な値段で野菜売り場に並ぶトマト。 『理由ありトマト(訳ありトマト)』と記載されていた。 フードロスを無くす為には、地球の環境問題の為には、農家の為には 更に家計の為には… この様な食材もありであろう。
事故日から 日にちが経っている。 事故受付日からも日にちが経過している。 後者から3ヶ月後の依頼である。 保険会社がその諸事情は教えてくれない。
現場立会して、面談調査すると、揉めている事案であった。
前に来た鑑定人だと名刺を見せてもらうとライバル鑑定会社の○○鑑定人が立会調査済みであった。
依頼主である保険会社からこの情報は無かった為、スルーして調査し、 被保険者と面談中、特定修理業者が4名登場。
『前に(過去に)保険会社をやっつけた。』 『別の事案で鑑定会社の鑑定人はビビッて払うと言ったぞ。』 …等の武勇伝を喋り出す。
あれっ、契約者にアポイントの指示で現場に来たのだが、呼んでいない特定業者が暴れ出す。
4年前の熊本地震の請求が今言って来てるのである。 時効であることは説明しながらも、どう計算してもよくて一部損しか認定できない状態のアパートである。
被保険者はこの3棟のアパートの所有者である。
それぞれの地震保険の保険金額が10,000,000ずつであり、3棟とも半損であり、5,000,000×3棟で¥15,000,000になるとすごむ。
『熊本では保険屋が一部損認定の物件を俺がすべて半損や全損にしてきた。 不払いの保険会社と戦うのが俺たちの仕事だぁ!』He said.
「…ところで、もし、\15,000,000となったら、あなた方は契約者からいくらもらうんですか?」I said.
『大きなお世話だ。こらあ。いちゃもんつける気かぁ!』He said.
そう、これが『理由あり鑑定』である。
令和3年5月19日
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